転写印刷フィルム事業

近年、身の回りのプラスチック製品には、とても鮮やかなデザインが施されたものが多くなりました。家電製品から自動車の室内、オフィスの机まわりの小物に至るまで、様々な物にプラスチックは使われています。それらは木目調になっていたり、人気キャラクターのロゴが入っていたりと、生活シーンをより明るく、彩りあふれるものにしてくれています。プラスチックの表面に、色や柄をつけることを『加飾(かしょく)』と呼び、様々な工法が用いられています。
当社では独自の製法で、プラスチックなどの表面に印刷層が転写する特殊なフィルムを生産しています。昨今では、VOC排出問題など、環境に対する配慮も必要になる中で、塗装などのウェットな加飾工法から、塗装レスな加飾工法へのニーズが高まりつつあります。グラビア印刷が持つ高い意匠再現性をもって、高品位な転写フィルムを提供いたします。

3Dドライ転写フィルムの特長

POINT 1
高伸縮なフィルムを用いており、
他工法ではできない凹凸物への加飾が可能です。
工程画像
POINT 2
インキ層だけを転写する工法のためバリが出ません。
転写後のトリミング加工が不要です。
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POINT 3
フィルムを固定した後に真空引き、過熱転写を行うため柄の位置合わせが容易です。
柄ズレのロスが少なく、ガラスやアルミなど高価な生地への加飾にメリットがあります。
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【加飾工法別の比較表】

加飾方法 小ロット 3D形状物 コスト 柄位置精度 トリミング 仕上げ塗装
3Dドライ転写 不要 必要/不要
真空成形 必要 不要
水圧転写 不要 必要
『印刷会社がこんなものを?』と思うかもしれません。でも、フジコーだからこそグラビア印刷技術+剥離処理技術、ふたつの技術の融合で3Dドライ転写フィルムは完成しました。

【特許、受賞歴】

『転写シートを用いた成形品への加飾膜形成方法』として
2012年12月に特許取得(第5158989号)
『第3回ものづくり日本大賞 優秀賞』を受賞

【用途】
  • ◯自動車内装部品
  • ◯スポーツ、レジャー用品
  • ◯家電製品
  • ◯その他、成型加工品全般
  • ◯プラスチック(PC、ABS等)はもちろん、接着層を変えることでガラス面への加飾も可能です。